2025年の苗立状況 ②新潟・石川・千葉
- 初冬播き 岩手大学
- 6月23日
- 読了時間: 4分
●農研機構中日本農業研究センター(新潟県上越市)
初冬直播き:7作目、5a(重粘土質土壌)
品種:つきあかり(当年産)と早生系統(当年産) キヒゲン塗沫種子
播種日:2024年11月14日
播種量:13kg/10a
播種機:クリーンシーダー(事前耕起無し、耕起同時播種)
苗立ち数:約100本/㎡(苗立ち率約22%)
雑草防除:
4/7ラウンドアップ
4/30クリンチャーバスME
5/13入水開始(最初は浅水)
しっかり湛水して5/18カウンシルコンプリートフロアブル
コメント:
4月と5月が断続的な降雨で土壌が例年よりはるかに湿潤に経過。土壌の低い所で特に土壌水分が高く苗立ち率が低い傾向。例年より若干苗立ち率が低いが苗立ち数が目標の100本/㎡に概ね達し支障はない。

●(有)真野原農産(新潟県新発田市)
初冬直播き:1作目、40a(やや砂質の土壌)
品種:こしいぶき(当年産) キヒゲン塗沫種子
播種日:2024年11月25日
播種量:11kg/10a
播種機:クリーンシーダー(事前耕起無し、耕起同時播種)
苗立ち数:約140本/㎡
雑草防除:
4/8ラウンドアップとサターンバアロ乳剤
5/5ノミニー液剤
5/18入水開始
しっかり湛水して5/20ベッカク豆つぶ
コメント:春の鎮圧無し。苗立ち、雑草防除ともに成功

●(有)上野新農業センター(新潟県岩船郡関川村)
初冬直播き:4作目、計3.5ha
品種:つきあかり(当年産)キヒゲン塗沫種子
播種日:2024年11月18-20日
播種量:15kg/10a
播種機:スリップローラーシーダー(事前耕起無し、耕起同時播種)
苗立ち数:約130本/㎡(圃場の区画が大きいため苗立ち数が多いところとやや少ないところあり)
雑草防除:
播種前にラウンドアップ
5/8局所的にスタム乳剤
5月23日に入水してベッカク豆つぶ
コメント:
春の鎮圧無し。例年通り苗立ちは良好。雑草防除も極々一部の土壌が高い部分を除いて成功。今年も期待できる。
参考情報はこちら

●(有)上野新農業センター(新潟県岩船郡関川村)
品種:こしいぶき(当年産)キヒゲン塗沫種子 「こしいぶき」初冬直播きは初めて
播種日:2024年12月3日
播種量:16kg/10a
播種機:同上
30a圃場3枚の内、
2枚はほとんど出芽しなかったため耕起・代かきして移植に切り替え
1枚は苗立ちが10~40本/㎡程度だがそのまま継続(下の写真)
コメント:
「つきあかり」初冬直播きと場所が異なり、春に土壌が湿潤で経過。出芽不良の要因が湿潤で経過したためか、品種によるものか不明。要因解明と対策が必要。

●麓二区生産組合(新潟県西蒲原郡弥彦村)
初冬直播き:5作目、3筆計40a(湿田)
品種:つきあかり(当年産) キヒゲン塗沫種子
播種日:2024年12月2日
播種量:14kg/10a
播種機:ダイレクトシーダー(事前耕起無し、耕起同時播種)
苗立ち数:良好な部分は約100本/㎡、不良部分(土の低い所や播種深度が深かった所)は約40本/㎡、滞水して㎡あたり数本しか苗立ちしていない部分もあり
雑草防除:
4/19タッチダウンiQ
5月頭ノビエが多くなってきたので一度湛水してクリンチャー1kg粒剤→自然落水
5/14入水、しっかり湛水してプライオリティ1kg粒剤
コメント:
播種時に土壌が柔らかい部分があり播種深度が不安定になった。春の鎮圧無し。4月の断続的な降雨で播種深度が深い部分や田面が低く滞水しがちなところで苗立ち不良となり、圃場内の大きく苗立ちしなかった部分は6月に手植えして対応

● 石川県農林総合研究センター(石川県金沢市)
初冬直播き:1作目
品種:ゆめみづほ(前年産、15℃保管)、キヒゲン塗抹
播種:2024年11月21日、12月10日
播種量:10kg/10a
播種機:ニプロ松山 スリップローラーシーダー
苗立ち数:11月播種 約150本/㎡、12月播種 約120本/㎡
コメント:
苗立ち数は目標の100本/㎡を確保することができた。雑草防除は乾田直播の基本どおりに行い、ほぼ完全に抑えられているが、入水後に深水管理となってしまい、分げつ発生が遅れた。出芽後の管理方法については次シーズンで改善していきたい。

●千葉県農林総合研究センター(千葉県千葉市)
初冬直播き:1作目、約10a(壌土)
品種:ふさこがね(前年産) キヒゲン、キヒゲン+ヨーバルシード塗沫種子
播種日:2025年1月16日、2月18日
播種量:キヒゲン:約6.5kg/10a、キヒゲン+ヨーバルシード:約7kg/10a
播種機:ごんべえHS-120(播種直前耕起)
苗立ち数:
1月播種 キヒゲン:78本/㎡、キヒゲン+ヨーバルシード:107本/㎡
2月播種 キヒゲン:82本/㎡、キヒゲン+ヨーバルシード:105本/㎡
雑草防除:
3/26ラウンドアップ
4/28クリンチャーバスME
5/7入水開始
5/20 ロイヤント乳剤
6/5 トドメMF乳剤
6/12 バッチリLX1キロ粒
コメント:
苗立ちは、1月播種と2月播種ともにキヒゲン処理区はやや少なく、キヒゲン+ヨーバルシード処理区では約100本/㎡を確保。圃場の水持ちが悪く入水後にイボクサ、アゼガヤが繁茂したため茎葉処理剤で防除。防除しきれなかった雑草は手取りで除去した後、一発処理剤を散布


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